出典:pixbay
オフィスの廊下で、
20代らきし女性と60代の女性とすれ違いました。
20代らしき女性は、
リクルートスーツを着て、
初々しく希望に満ちたお顔をしていたので
すぐに新入社員だとわかりました。
4月ならではの光景ですね。
新入社員さんはその存在だけでも
職場に新鮮かつ希望の価値をかもしだします。
恐らく、当の本人はそのようなことは
思ってもいないと思いますが。
高校や大学時代にアルバイトを
していた人も多いと思うので、
職場とは、働くとは、
については知ってるよーと
思われるかもしれませんが、
私の経験では別物でした。
そんなこともあって、
私が社会に出て知った会社のあれこれ
について書いてみる事にしました。
私が就職して知ったこと
私がアルバイトを始めたのは
高校1年の時でした。
旅館、カフェ、レストラン、
書店、 郵便局、デパートなどで
アルバイトをしていたので、
職場には、社会人の先輩達がたくさんいました。
ですが、アルバイトではなくて
職場に就職すると、会社ってこうなのね、
と思うことがいくつかありました。
アルバイト時代とはちがう価値観に
出会ったとでも言うような感じでした。
雇用契約への発言権もあるパートのおばちゃん
冒頭に書いた、
60代の女性は勤続20年以上のベテランパートさんです。
私が新卒で入社した会社は
全員正社員だったので、
パートの方はいなかったのですが、
その後、転職する中でパートおばちゃんの地位を垣間見ました。
会社というのは、単純に、
会長や社長が偉くて、
部長、課長、係長、平社員の序列だと
思っていたのですがみごとにくつがえされました。
名目上は、もちろんトップにいくほど
権限や力もありますが、
勤続年数の長いパートのおばちゃんに
頭が上がらないところもあります。
上司たちも、
パートのおばちゃんの
機嫌を損ねては面倒くさいので
ご機嫌取りをしては彼女たちの
我儘な意見に従うという矛盾した権力関係です。
雇用形態にも影響を与えるほど
ベテランパートの力は偉大。
ベテランパートを退職させると
彼女達からクレームがくるので、
ベテランは永久に働けるようにして
新人パートは数年で離職させられるようにしたりね。
そこまでの発言力を持つパートさん
ですから 正社員といえども、嫌われてはやっていけません。
新入社員が入ったら、
まずはベテランパートのおばちゃんたちに
駆け足で挨拶に向かわせるほど。
上述した60代のパートの方は、
やはりクセが強いらしく 2chにも、
離職して欲しいと書き込みがあるくらいなのです。
出世できない仕組み
ある会社では、ここではA社とします。
社長と課長はA社の方でしたが、
部長はあまくだりでした。
元々は銀行マンで、
A社にあまくだって来られたのでした。
お人柄はすばらしかったので、
このような方ならあまくだって
来られても許せるー とは思いましたが、
A社に入社した方は出世の道がありません。
私は派遣社員の立場で働いていたので
A社で出世はあり得なかったわけですが、
新卒や転職でA社で働いていた社員さん
たちにとっては、取引先からあまくだりが
来るってどんな心境なんだろ?
と思ったものでした。
その銀行はA社のメインバンクだったので、
銀行からあまくだりを受け入れることで
繋がりを保つことに役立っていたわけです。
ま、銀行は子会社や他社への
出向年齢が早いですからね。
このような繋がりで使いたくはありませんが、
win-winの関係です。
組織というところには、
いたるところで、このwin-winの関係が見られますよね。
ちなみに、A社は一部上場企業でした。
社内の派閥
組織が大きくなるほど、
社内に派閥があることも知りました。
例えば、支店がたくさんあって
営業成績を競う場合だと
あそこの支店に契約をとられるくらいなら
ライバル企業にとられた方がマシ。
という冗談のようなことが
社員の心の中に起こるんです。
会社にとっては、
どこの支店でもいいので
契約がとれれば売上が上がるのでうれしい限りです。
なのに、
ライバル企業にとられた方がいいだなんて、
社内でそこまで嫌い合うってどーゆーこと?
と不思議でなりませんでした。
また、部署が違うだけでも派閥があります。
例えば、営業と経理とか、
業務上、やりとりが発生します。
それなのに、
毎回「はぁ?」という
めちゃくちゃ迷惑なんですけどー って態度をされたりね。
だけど仕事だから話をしなきゃいけないし
依頼もしないといけない、 毎回関わるのが嫌でしたね。
社内異動があるわけ
社内異動はどこの企業でもあるものだと思います。
特に、お役所、銀行などは頻繁にありますね。
異動の目的をざっとあげると。
- 不正防止
- 社員の成長
- 利益の向上
- 活性化
- 適材適所
- 派閥対策
不正防止はあってはなりません。
なので、
最低でも2年単位で異動になる組織もあります。
そして、異動通知は突然やってきます。
しかも、通知から引越しまで
2週間以内とか当たり前。
夏休みに家族で海外旅行へ出かけているときに
異動命令がきてしまって、帰国後あわてて
引越し作業をしている人もいました。
引越しまで猶予がないのは、
不正していた場合、隠すことができないようにするため。
その他はピンとくるものばかりなので割愛しますが、
派閥対策はあまりピンとこないかもしれません。
上述したように、 組織が大きくなると、
グループ間や社内間で派閥ができます。
グループ間では、
社長などの高いポジションへ
異動させて会社間で繋がりをつくるためです。
当時、私達は人質と呼んでいました。
社内での派閥は利益の向上にも支障が出ます。
かつて勤めていた会社でこんなことがありました。
私の所属していた部署で、
部長たち上司が、
「○○部署に知り合いはいないか?
あの部署に教えてもらいたいことがあるんだけど。」
上司の言葉に、 シーンとなり、
誰も知り合いがいませんでした。
私は知り合いがいましたが、
派遣社員だったので役に立ちそうもないと思ったのですが、
「私、知り合いいます。」
と言ってみたら、
上司たちは 「助かった!」 となり、
私が仲介役をしたのです。
上司達から、
「どうして同じ部署でもないのに知り合いがいるの?」
と不思議がられましたが、
そこは派遣女子ですから、人脈はあるものです。
社会人になると経費が増える
お給料がもらえるので
自由に使えるお金が増えると思っていたら、
アルバイト時代の方がお金持ちでした。
保険料などを差し引かれたうえに、
歓送迎会や出産祝いなど、
想定外の出費が発生するので
社会人になると余分な経費がかかるな、
と思ったものでした。
学生時代のアルバイトの方が
はるかに潤っていたなー と実感する人も多いと思います。
まとめ
学生時代からアルバイトをしているので
組織や社会ってこんなもんだろうなー
と思っていても、 くつがえされるのが組織であり社会です。
今は組織で働くことを社畜といい
早く社畜から脱出したい!
と思っている人たちも多いですが、
少しくらい社畜を経験してみるのも学びになっていいと思います。