和田アキ子さんが今年の紅白に選ばれなかったとのことで、かなり落ち込んでいるらしきニュースを知って、ふと思ったことがあります。
粋な大人ってどんな人?
しがみつく大人が多くなったな、昔は粋な大人がいたのに、と自分が大人になってから長い年月がたつせいなのかもしれませんが、以前は粋な大人っていたんですよね。
粋な大人って女性より男性に使われることが多いですよね。
粋な男になろう、粋な男はモテるとか。
そしてその粋の中身を見ると、粋じゃないことが多いんです(^^;)
お洒落なアイテムを持っていたり、お洒落なBarを知っていることは粋ってことではないのですが。。。
萩本欽一さんが出会った粋な大人
先日、このブログで紹介した、萩本欽一さんの著書『ダメなときほど運はたまる~だれでも運のいい人になれる50のヒント』にも粋な大人が出てきました。
欽ちゃんとその粋な大人とのエピソードに感動して涙したほどでした。
そのお話しとは、欽ちゃんは家庭が貧しかったため、学生時代にアルバイトをしていました。
そのとき、すれ違った車に傷をつけてしまったのです。
運転していた男性は欽ちゃんに名前などを訊ねますが、欽ちゃんはアルバイト先にばれると仕事ができなくなってお金を稼ぐことができなくなると困るので、
「教えられません。僕がおじさんの会社で働きます。働いて弁償します。」
と言いました。
その男性は、欽ちゃんへ名刺をわたして、
「学校を卒業したらうちの会社に働きにきなさい。」
と言って車に乗って立ち去ったそうなのです。
この時点でも粋な大人だと思ったのですが、つづきがありました。
欽ちゃんはその名刺をなくしてしまったのです。
だけど、コメディアンとして有名になったので、メディアをとおしてこのときの男性に伝わればと思って、当時のことを話題に出していたそうです。
ですが、その男性からはまったく連絡が来ませんでした。
ところが、番組をやめるときに、その男性から手紙が届きました。
欽ちゃんが自分のことを探していることを知っていたけれど、あえて連絡しなかったこと、番組をやめるとのことではじめて手紙をしたためたとのことでした。
感動のあまり涙が頬をつたわりました。
こんな大人、今もいるのかな。
いてほしい!自分もそんな人になりたい。
愛情いっぱいな粋な先生
このようなエピソードはもっていませんが、私の周りにも粋な大人はいました。
小学生の時、私はお勉強がまったくできずテストの成績も悪かったのですが、とあるテストが終わったある日、先生からおよびがかかりました。
そしてガランとした教室に行くと、プリントをわたされて、
「今から自分がいいと思うまでやりなさい。」
と言われたのです。
私は言われるがまま問題を解きはじめ、終わると先生へ提出しました。
先生はなにも言わず、返っていいよ。
とだけ言い、私は帰宅しました。
どうして自分だけ呼ばれてテストをしたんだろう?
などの考えもおよびませんでした。
そのくらい私はおバカさんだったのかもしれません。
大人になってようやく気がついたのですから。
それは先生の優しさだったのです。
今思うと感謝しかありません。
日頃お話しすることもない先生で、いたずらをする生徒を追っかけまわして怒っている姿しか見たことがありませんでした。
だけど、中身は愛情いっぱいな粋な先生だったのです。こんな大人になってからですが、涙がでるほど感謝しています。
同僚女性をかばった粋な男性同僚
20歳の頃、職場の同期に1人だけ男性がいました。
その男性は他の同期の女性たちや取引先の女性たちにもモテモテでした。
その同期の女性のうちの一人が彼にアプローチをして時々デートをしていました。
ですが、結局お付き合いは続かず数回のデートでその関係は終わりになり、社員数も少なかったこともあって、うわさになりました。
そのとき、彼にあだ名がつけられました。
ネットでは書けませんが、プレイボーイを下品にした禁止言葉です。
彼に、
「みんなに××って呼ばれてるけど。」
とたずねたら、
「いいよ、いいよ~。」
との返事でした。
彼からちょっかいを出したのならともかく、女性の方から積極的にアプローチしていたのを知っていたこともあって、不憫に思って声をかけたのですが、
「オレがどう言われようと平気だから。」
とまったく他人事のような、本当に平気な顔をしていました。
男の人って粋なところがあるんだな、と思ったのでした。
もしかしたら、このような男性も今では減ってきているのかもしれませんが。
粋な先輩たちとしがみつく先輩たち
女性のなかにも粋な先輩や同僚がいました。
新卒で入社したときに、OJTをしてくださった先輩の後任が私でした。
引き継ぎが終わるとその先輩は結婚を機に転職したのです。
別に転職しなくてもよかったのですが、その先輩曰く
「若い子にまかせて自分は他の職場へ行った方がいいから。」
先輩はそのとき26歳でした。
当時は肩たたきなんて言葉があって、女性は適齢期になると退職するように促されていた時代でしたが、その会社には、私が生まれる前から勤めていた独身お局様もいたので、退職しなくてもよかったのですけどね。
結婚といっても、ご主人は結婚前から新婚生活のためにダブルワークをしたくらいなので、金銭的なことを考えれば転職しない方がよかったと思うのですが。
その女性先輩は、他にも粋なところがあって、感動したものでした。
他にも、粋な女性先輩たちが何人もいたので、そのような粋でステキな女性たちと出会ってきたからなのか、最近出会った方達のなかには粋だなと思う人がいません。
私が出会わないだけなのか、時代の変化なのかはわかりませんが、自分のことだけを考えて必死にしがみついている大人がおおいな、と思えてなりません。
職場にいる年上の先輩女性たちも必死にしがみついています。
ここでは詳しくは書けないのですが、彼女たちは一度くらいついたら何があっても離さないほど必死でしぶといです。
そのことを知ってなのか、上層部もゴタゴタになるのが面倒なので、彼女たちに対しては特例を設けたほどです。
粋な男とは?
粋な男って、お洒落だったり、お洒落なお店を知っていたりじゃないですから。
まず、ドケチな男性や器が小さい男性って粋ではないです。
女性にだけご馳走したり、優しく接してもわかりますから。
急なアクシデントが起こっても、慌てたり不愉快になったり怒ったりするのはもってのほかで、そんなときにジョークを言えたりする人って粋です。
人って、状況からつぎを予測する生き物です。
大変なことが起きたから、あの人は怒るにちがいない、落ち込むだろうとか、すぐに頭によぎります。
そんなとき、想像もしていないリアクションを返して来たらどうでしょうか。
そうされたとき、人の心って動くのです。
上司に怒鳴られて誰もが落ち込んでいるにちがいないと思っていた同僚がケロリとしていたり、ユーモアを言ってきて笑顔だったら、そんなとき相手の人間性をかいま見れて「あ、この人って。」と感動します。
デートの約束に彼女が遅れてたきた時に
「遅いよ。」
とか
「ぜんぜん大丈夫だよ。」
と言うかわりに
「ナンパでもされてたのかと思ったよ」
と言ってみたりとかね。
何か予想外の出来事が起きたときに、相手が一瞬びっくりして感動すらしてしまうリアクションができる男性は粋です。
最後に
『粋』って言葉には、優しさや思いやりや自分がちょっとくらいソンしてもいいよ、って気持ちが含まれているんです。
粋な言動は、涙が出るほど感動することもあるんです。
粋な大人がたくさん増えますように。
子供は大人の背中を見て育つので、粋な大人が増えれば粋な人がたくさん育ちます。
粋な人が増えればコミュニケーションも楽しくなって人間関係もうまくいきます。
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