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たおやか美人を目指すきっかけは夏の日の突然の雨だった

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今日は早朝から雨だった。
雨にも様々なタイプがあるけれど、今日の雨は、天から大地へ真っすぐと素直に降り注いでいるようで、好き。

 

夏の雨、、、で思い出すことがある。

 

20代前半のとき、仲間達と川へバーベキューに行った日のこと。
30人くらいいたでしょうか。

 

網の上でお肉やら野菜などを焼いていたら、突然ものすごい豪雨がやってきた。

 

そのとき、男性たちが一緒に参加していた恋人である彼女たちのことを大切にしている光景を見て、私も自分のことを気にかけてくれる男性がほしいな、と思ったのであった。

 

 

心配される女性たち

 

突然雨が降り始めた瞬間、男性たちがいっせいに、

 

「●●ちゃん、オレのリュクにカッパが入っているから!」
「●●ちゃん、早くこっちへ!」
「●●ちゃん、そこにいると濡れるから、こっちにおいで!」

 

と大声を出し始めた。

 

その時、そしてその後も、私は土砂降りの雨に濡れながら、雨に打たれているバーベキューの道具たちをせっせと車へと運んでいた。

 

男性たちの声に反応して、辺りを見渡すと、道具を運んでいるのは男性ばかりで、女性は私一人だけだった。

 

そして、テントへ目を向けると、女性たちがぎゅうぎゅう詰に立ちながら雨宿りをしていた。

 

私は、頭からつま先までシャワーを浴びたかのようにびしょ濡れだった。

 

だけど、私は男性にまじって道具を運び続けた。

 

怒鳴ってきた優しい男

 

私が雨に打たれながら道具を運びつづけていたとき、突然、仲間の一人から

 

「おまえが風邪ひいても心配する奴なんて誰もいないんだから、ひっこんでろ!」

 

と私めがけて大声が飛んできた。

 

私よりも年上の男性で、その人の彼女も一緒に参加していた。
彼女はもちろんテントの中で雨宿りをしていた。

 

私は、単にそう言われたので、言われるがままにテントへと向かった。

 

その人に言われなければ、男性たちと一緒にもくもくと運ぶ作業を続けていたと思う。

 

私はすでに全身雨まみれだったけれど、その男性が怒鳴ってくれなればもっと雨に打たれていた。

 

その人は、彼女へは優しくテントへ移動するように促していたが、私を見かねて怒鳴ったのもその人の優しさだったのだと思った。

 

私は雨宿りをしながら

 

「私も雨が降り出したら、心配してくれる彼がほしいな。」

 

としんみりと思ったのであった。

 

突然の雨が教えてくれたこと

 

友人の友人なども参加していたため、全員と顔見知りではなかったことから、私以外の女性全員が彼と一緒に参加していたかは分からなかったけれど、女友達同士で参加していた人たちもいたはずだ。

 

彼女たちは自らテントへ移動していたのだろう。
私も、自ら移動していれば良かったのかもしれない。

 

だけれど、雨が降ってきたから

 

「バーベキューの道具を片付けねば!」

 

と単純に行動してしまったのだ。

 

私はこんな性分の女なのだ。
私が男だったら、こんな女性、好き。

 

しかし、実際の男性は好きじゃないんだろうな…。
と自分の行動を振り返りながら思った。

 

雨が降ってきたら、男性に言われなくても、自分でテントへ行く女になろう。。。

 

実際、この時も、彼女たちは誰一人、道具を運ぼうとはしなかった。

 

みんな手を頭の上に置いて、濡れないようにしてテントの方へ小走りをしていたのだ。

 

目指すはたおやか美人

 

男性に心配される女性になるのは、私のような女にとって簡単なことではない。

 

身体は弱そうに見えるけれど、一人で大丈夫だと思われる女。

 

『最悪』である。

 

そんな氣配がまとわりついているのである。

 

その氣を変えてゆかねば。

 

氣を変えるには、まずは日常生活をゆっくり過ごすことからはじめて

 

『たおやかな女性』

 

へと変わることにした。

 

『たおやか』とは、
姿形は美しくかよわそうに見えるけれど、しっかりとしている女性である。

 

曲がるけれど折れない枝のように、柔軟性はありながらも折れない芯の強さを持つ女性である。

 

男はそんな女が好きである。

 

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