夢ソムリエです。
「こんな会社辞めてやる!」
と一度くらい心の中でつぶやいたり、叫んだりしたことがある人は多いと思います。
そう思ったとき、勘違いしてしまう人がいることに驚いたことがありました。
今日は「会社を辞めてやる!」
と思った時に勘違いしてしまうことと、会社を辞めてやると思った時にすべきことについて書いていきます。
会社を辞めても会社は困らない
かつての職場の同僚は、かなりご立腹だったのか、
「こんな会社辞めてやる!私が辞めた後大変になるので、思い知れ!」
と言っていたことがありました。
ご立腹だったので気持ちは分からなくもなかったのですが、「大変なんだな。」とは思いましたが、40代も半ばの仕事ができる女性だったので、違和感も持ちました。
というのも、誰かが会社を辞めてもそれでも仕事はまわるからです。
辞めたければ辞めてもいいけれど、辞めたところで、周囲はさほど困りません。
かつての会社で私が辞めた時、上司たちは
「あなたが辞めたら大変なことになる。」
と心配していましたが、どたばたしながらも業務は遂行されたようでした。
カリスマ実業家のスティーブ・ジョブス亡き後、ジョブスが健在だったらこれを認めただろうか?
と指摘する声も多々ありますが、それでもアップルは健在です。
ジョブスでさえそうなのですから、一般人の私ごときが会社を辞めたところで会社はビクともしません。
会社を辞めたいと思った時にすべきこと
会社を辞めたいと思った時、辞めたい気持ちでいっぱいになるものですが、やるべきことがあります。
- 辞めたいと思うのは毎日なのか
- どうして辞めたいのか
- 辞めたいと思うのは毎日なのか
冷静に自分を観察します。
そしてどうして辞めたいのか、アウトプットします。
紙でもPCでも構いません。
毎日、数ヶ月間も辞めたいと思い続けるのであれば、本気でしょうし、理由もあるはずです。
毎日は辞めたいとは思わないのであれば、続けられるのではないでしょうか。
会社を辞めたい理由
会社を辞めてやる!の理由は、以下のようなことが多いのではないでしょうか。
- 人間関係が良くない
- 仕事の負担が多い
- 残業が多い
- 体力や健康面でつらい
- 給料が安い
- 社風が合わない
会社を辞める理由で一番多いのが、人間関係だと言われています。
上司、先輩、同僚などとの関係でストレスを抱えてしまうことが原因のようです。
仕事が大変でも、人間関係が良好なら気にならない、とも聞きますよね。
1日の大半は職場にいることになるので、人間関係が悪いとつらいのは当然です。
会社を辞める前に相談する
会社を辞めたい理由を書き出し、辞めたい原因がわかったら、改善できないか相談します。
理由に応じて、上司、人事、カウンセラー、組合へ相談します。
まずは上司に相談しますが、その上司に問題がある場合は、それ以外の担当者へ相談した方がよいです。
私は直属の上司へ3回相談したことがありますが、真剣に受け取ってくれなかったように感じたので、この上司に何度相談してもムダだと思い、カウンセラーへ相談し解決にいたったことがあります。
仕事の量が多くて体力的にもつらい場合でも、意外にも会社は対策をしてくれるケースがあるようです。
その場合、異動になることもありますが、改善されればいいですよね。
一番理解してもらえないのが、いじめ、いやがらせなどの人間関係です。
いじめている人が相手によって態度を変える場合、上司たちに対しては良好な接し方をしている場合は信じてもらうことが難しいからです。
同僚たちがいじめの現場を見ていた場合でも、
「実際に現場を見ていないので、注意することはできない。」
と言われ、いじめは野放し状態になりがちです。
そのため、日頃から上司に気に入られるようにしていた方がいいです。
いじめや嫌がらせで相談したとき、逆に自分に非がある、と誤解されないためです。
言っても仕方ない、と最初から諦めずにまずは相談です。
会社を辞めない方がいいケース
会社を辞めたい理由を書き出して、特に理由がない場合は、勢いで辞めない方がいいです。
その場合、次の会社へ転職しても同じことになりかねないからです。
会社とは、自分と価値観も性格も仕事のやり方も違う人達が集まっている組織です。
すべて自分が心地良い状態を求めてしまうと辞めたくなってしまいます。
相性が悪い人がいるけど、仲の良い人がいる。
上司はちょっと変だけど100%イヤな人ではない。
仕事の量が多くて残業になることがあるけど元気。 であれば、辞めることはないと思います。
ある程度の社員がいる会社であれば、1人くらい気が合って、安心して話すことができる先輩、同僚などがいるものです。
上司は選べませんが、私の場合、他の部署でも有名なほど、いつも怒鳴っていて、言うことがコロコロ変わる上司がいましたが、
自分の仕事さえちゃんとこなしていれば、SNSを見てもOKでしたし、体調不良で長期間お休みした時も「大丈夫だよ。」と言ってくださったり、食事をご馳走してくださり、100%イヤな方ではありませんでした。
その後、その上司が栄転して他の部署へ異動になった時、その新しい部下のうち、1人は耐えられないと退職したそうです。
個性的な上司が多かったですが、100%イヤだった方は、セクハラで上司である権限を使う人でした。
その時は、100%イヤだったので、契約更新せずに辞めました。
少しでもいいところがあれば、イヤなところはカバーできるものです。
100%自分の希望する上司の部下になることは難しいですし、あまりないことです。
上司がイヤだからといって転職しても、新しい上司にも不満をもつ可能性がありますので、100%イヤでなければ今の上司でラッキーだと思った方がいいです。
社風が合わない
社風は業界や会社によって違います。
どうしても社風が合わないのがストレスで、精神的にもつらくて健康面にも支障が出ている場合は、退職を考えるのもありですが、そこまでではない場合、社風が合わないくらいで会社を辞めてやる!と思ったとしても行動に移さない方がいいです。
転職の経験が一度だけある方にアリがちなのが、「以前の会社とここが違う。」「この会社はオカシイ。」 何度も聞いたことがあるセリフです。
山一証券が倒産したため、転職してこられた方がいたのですが、仕事中もデスクで「ここはオカシイ。」とぶつぶつとつぶやいていたと同じセクションにいた同僚が話してくれたことがありました。
会社によってカルチャーがあるので、それに対して不平不満を言っても解決されることはないです。 たしかに、オカシナ会社もありますけどね。
だからといって、退職することほどの問題ではないです。
会社を辞める準備
会社を辞めたい理由を書き出して、理由があり、辞める気持ちが固まったのあれば、退職する準備をはじめます。
まずは、デスク、キャビネット、ロッカーなどの荷物の整理をします。
必要のないものはすべてシュレッダーで処分します。 PC内も削除したり、個人でダウンロードしたものはアンインストールします。
というのは、突然辞めるケースがあることと、準備をしておいた方が最終日に楽だからです。
違う部署の同僚が人間関係で悩んでいて、誰に相談しても理解してもらえず、ある日発狂してそのままオフィスを飛び出して退職したことがありました。
荷物もそのままだったようで、同じ部署の同僚たち(彼女のことを理解することがなかった人たち)が彼女の荷物をまとめて段ボールで郵送しました。
その後、退職した彼女から箱菓子が送られてきたとのこと。
仲が良かった同僚にデスクの中やロッカーの中を見られて郵送してもらうのならまだしも、まったく理解してもらえず、毎日耐えながら仕事をしていた同僚たちに、私物を見られて郵送してもらうのってイヤだったはずです。
また、突然退職しない場合でも、退職日は挨拶まわりや挨拶に来てくださる方がいたり、引き継ぎもあるので、なにかと忙しいものです。
ですので、退職日の数日前には必要最小限にまで処分しておくことをおすすめします。
転職活動をはじめる
会社を辞めると決めたら、転職活動をスタートします。
ネットやハローワークへ行ったり、知人に転職すると伝え、求人情報をゲットできるようにしておきます。
希望に合う仕事があれば応募し面接にもいきます。
退職日までに内定をもらえたら安心ですしね。
失業保険は会社都合と自己都合で異なる
転職先が決まらない場合、退職後に無職になることもあり、勤務年数にはよりますが、失業保険を支給してもらうことになります。
同じ失業保険でも、会社都合と自己都合では、支給日のスタートが異なります。
自己都合の場合は、3ヶ月の給付制限期間があり、実際、振込まで4ヶ月待つことになります。
4ヶ月間、収入が0円ですので、貯金をくずすことになります。
一人暮らしだとかなりの出費です。
また、自己都合の場合は、給付日数も会社都合に比べて短いです。
会社では、健康保険に加入しますが、退職後は国民健康保険に加入することになります。
年齢と住んでいる市区町村で金額は異なりますが、会社都合の場合は、軽減措置があります。
自己都合の場合、失業保険が支給されない期間は、収入が0円ですので、国民健康保険も貯蓄から支払うことになり、かなり大変です。
転職先がすぐに決まるのであれば問題はないのですが、失業保険をもらうことも視野に入れると、会社都合のほうがいいです。
自己都合でも会社都合で退職
自分の都合で辞めるので、すべて自己都合になるわけではありません。
同僚は体調不良のため、自ら退職したいと申し出ましたが、会社側が会社都合にしてくれたと言っていました。
他の同僚は体調不良ではなく、単に退職したいと申し出ましたが、会社都合にしてくれたそうです。
どちらも違う会社です。
良心的な会社があるものですね。
会社側が会社都合でと提案しない場合でも、労働基準法に違反しているのであれば、交渉して会社都合にした方がいいです。
日頃から、残業時間、賃金や残業代の未払いなど労働委準法に違反しそうだと思われることがあった時に、その内容と日時などをメモしておきます。
できれば、日頃から組合などに相談しておくことも証拠になります。
引き継ぎ用マニュアルの作成
退職することを決めたら、マニュアルの作成にとりかかります。
退職日間近になって、マニュアルを作って辞めるように、と言われるケースもあるからです。
日常業務だけでも忙しいですから、マニュアルは突然言われても作れるものではありません。
マニュアル作りで残業はしたくないですから、退職すると決めた日から、隙間時間を作ってとりかかります。
ムダ使いせず貯金する
退職を考えているのであれば、ムダ使いはせず、貯金します。
失業保険のところでも書きましたが、数ヶ月間無収入になることも考えて、節約を心掛けて貯蓄しておいた方がいいです。
まとめ
かつて勤めていた会社で、40代半ばの同僚が「会社を辞めてやる!私が辞めた後、どんなに大変か思い知ればいい!」と言っていたのが3月でした。
3月は退職シーズンでもありますし、その同僚以外にも「思い知ればいい!」と思われている方がいるかもしれない、と思い今回とりあげることにしました。
会社は、その同僚や私が辞めてもビクともしません。
退職後、上司たちから、「あなたが辞めて大変だ。頑張ってくれていたんだな。」と認めてもらいたい、と見返りを期待してもムダです。
会社を辞めたいと思ったとき、見返りでなく、自分自身のためであるのか、一度冷静になってアウトプットすることが大切です。