「男はバカな女の方が好き、女は少しバカなくらいがちょうどいい。」
とよく聞く。
この意味について調べてみると、賢いけどバカな振りができる女性のことで、本当のバカのことではない女性のことだとか。
また最近のアンケートでは、バカより賢い女性の方が好きだ、と答える男性が多い。
ということで、納得してしまいそうだけど、この『バカ』という言葉はお馬鹿さん、頭が悪い、という意味ではなく『気が利かない』ということであった。
気が利かない女
以前、結婚カウンセラーの方がこのようなことを仰っていた。
「職場で、上司が指示する前に、やってしまってないでしょうね。」
私はこれを聞いたとき、
「えっ、職場では当たり前のことですけど…。」
と思い、しばらく理解できなかった。
だって、仕事とは、いかに円滑にかつ正確に効率よく業務をすすめるか、であるから。
特に事務職はそうである。
だから私は、理解するまでに時間がかかっててしまった。
気が利く女を要求した上司
かつての職場の上司にこんな人がいた。
その人はいつもHさんという部下の女性に向かって、
「君の仕事は、僕たちよりも前もってやっておくことだよ。」
「僕たちが要求したときに、直ぐに手渡してくれるくらいじゃないとね。」
例えば、この上司が●●についてまとめた資料がほしいな。
と思いついて、
「情報収集してそのような資料を作ってくれないか?」
とHさんへ仕事を要求したときに、そこから情報収集を始めるわけではなくて、その時点で提出できるレベルのことである。
Hさんがいたのはプロジェクトなので、世の中の動き、世界経済の動き、メディア情報などに左右される業務であった。
だけど、Hさんは一般の事務職員で専門知識もない。
だから、毎朝日経新聞に目を通したりアンテナを張ったりしていた。
Hさん以外の一般事務職の女性達は、ルーティンだったり、上司から指示や依頼がある仕事をしていたが、サラリーはまったく同じだった。
だけど、Hさんは自分の役割だと思い、グチも言うことなくその上司の要求に応えていた。
そんな姿を見て、周りにいた上司、同僚たちは、
「そこまでする必要はないよ!」
とHさんへアドバイスをするほどであった。
この上司の要求は、上述した結婚カウンセラーさんの意見と正反対だ。
だけど、Hさんは仕事だからと上司の言うとおりに従っていたのだった。
私は、カウンセラーさんの言葉の意味がわからなかったけど、理解できたときに、上司がHさんへハイレベルな要求をしていた意味がわかった。
その上司はHさんへ好意を持っていたのだった。
社内結婚をしたら上司の機嫌を損ねた、などということも聞く。
上司のネガティブな感情は新郎へと向けられるのだ。
男はタテ社会で生きているため、自分は結婚していても、あいつにとられた、と思ってしまうようなのだ。
よく、別れたのに、定期的に元カレが元カノへ連絡するはその理由だ。
彼ができたか気になっているのだ。
元カノとよりを戻したいわけではなく、単に他の男のものになっていないか、気になるのだ。
まだ彼が出来ていないと知るとほっとする。
この感情がHさんの上司にもあったのだ。
上司がHさんへ要求していた仕事のやり方は、モテない女性の姿だからである。
Hさんに他の男性が寄りつかないようにしていたのである。
気が利かない女性はモテる
上司たちの仕事が円滑にすすむように、事前に察知して準備しておく女性とは『気が利く女性』である。結
婚カウンセラーさんは、『気が利く女性になってはいけない』と言ったのである。
バカな女の方がいい、とは聞いたことがあるけど、気が利かない女であれ、と聞いたことはなかった。
イイ女について掲載されている本などに、仕事中みんなが疲れていそうな時に、チョコをみんなに配ってくれる女性は気が利くとか、書いてあったし、合コンではお料理を取り分けると好感度が上がるとか。
だから、私の頭の中はぐちゃぐちゃと混乱していた。
けど、今はわかる!
女は気が利かない方がモテるのだ!
なぜかというと、気が利く人って、常に回りを観察しているから、すぐに行動をおこせるわけ。
それって怖くない?
自分が喉がかわいたなー、何か食べたいなーと思った瞬間、それらが出て来るのはありがたいけど、同時に怖くもある。
その相手が自分のことを見ていた、ということになるから。
気が利くとは、相手のことをずっと伺っていることなのだ。
上司とHさんだけど、あるとき、突然Hさんが上司へクリアファイルを差し出したことがあった。
上司は当然のようにそのファイルを受け取った。
それを見ていた隣の後輩男性が、
「どうしてクリアファイルがほしいと分かったのですか?」
と驚き顔で訊ねた。
Hさんは、
「何となくわかったの。」
だけどHさんは上司のことをずっと見ていたわけではなかった。
黙々と仕事をしていたのにもかかわらず、上司が求めていることを察知して気が利く行動をしたのであった。
気が利くとは、見ていて行動に移すことでない。
察知するのである。そして気が利くとは、相手の欠点にも目が行くということ。
男性はタテ社会に生きているので、彼女や妻に安らぎを求める。
なのに、その女性が気が利くタイプだと休まらないのである。
他人から見て、いつもキレイで品があって、お料理も完璧で、家の中もお掃除や整理整頓がきちんとされている奥さんをステキだと思ってしまうけど、なぜか浮気をする夫がいるものだ。
その相手は奥さんとは真逆の女性が多い。
周囲からは、なんであんなにステキな奥さんがいるのに…。
と不思議がられるわけだ。
ちなみに、その上司とHさんは上司と部下との関係以外なにもなかった。
真面目なHさんはひたすら仕事をしていたのだ。
まとめ
女性はバカな方がいいの『バカ』とは『気が利かない』という意味であった。
男性は、タテ社会に生きているため、女性には安らぎを求めるものだ。
気が利かない女性は、男性に癒しや安らぎを与えることができるのだ。
また、気が利かない女性は、当然ながら気が利かないため、他の人が発言しないことを平気でポンと言ってしまったり、質問してしまう。
タテ社会で生きている男性にとっては、すごい、平気でこんなこと言ってる、と思ったり、こんな発想があるんだ、と新鮮に感じ人としても惹かれるのである。